キーワード
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授業の目標
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法律学を学んでいると、まずは紛争状況が想定され、その解決手段として「訴訟」が念頭に置かれることがしばしばである。しかし、現実の社会において、最も一般的に用いられている紛争解決の手段は「交渉」であり、とりわけ国際取引についてはそうである。また、国際取引においては紛争解決の手段として「仲裁」(国際商事仲裁)が広く用いられている。さらには、回顧的な紛争解決のみならず、将来に向けて複数のアクターが協力関係を構築するためにも「交渉」は行われる。(そのアウトプットの法的な具体化が「契約」(をはじめとする法律行為)である。)そこで、この授業では、交渉と仲裁の理論と技法を学び、実際に体験することを主たる目的とする。 なお、本講では国際取引において用いられている「UNIDROIT国際商事契約原則」を主として参照するが、このことは、民法(債権法)の基本の理解にもつながる。
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到達目標
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◆ UNIDROIT国際商事契約原則(及び民法契約総論・債権総論)の基本を理解すること。 ◆ 国際商取引をめぐる紛争解決や契約交渉における法律家の役割を理解すること。 ◆ 堂々と物怖じすることなく、冷静に、説得的な法的議論を(相手の主張にも対応しつつ)展開し、リーガルマインドを持った社会人として議論・交渉できるようになること。
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授業計画
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この授業の中心となるのは、2023年12月(予定)に東京にて開催される(予定の)「第22回大学対抗交渉コンペティション」への参加とそれに向けた準備である。(北大は第3回大会から参加している。パンデミック下ではオンラインで開催されたが、2022年度より対面開催が復活した。)この大会では、仮想の国際取引紛争を素材として、参加者が模擬仲裁及び模擬交渉を行う。授業では、この大会への参加に向けて、①交渉と仲裁の基礎理論について入門的な考察を行ったうえで、②参加者が共同で交渉戦略を練り、仲裁のための法律論を組み立て、準備書面を作成する。また、③大会に先立って、実際に模擬交渉や模擬仲裁を行う。 特に②③については参加者の主体的な取り組みが求められる。大会日程との関係で、正規の授業日程にかかわらず、中心的な作業時間は夏休み中から12月となる。本大会に向けた準備はこの演習の枠内で完結するものではなく、演習外も含め、日常的に学生諸君の自発的かつ継続的な取り組みが強く期待され、予定されている。その間、受講者は集中的に共同作業を行い、単位を取得するのに相当する学習時間をかけることになる。時間割にかかわらず、変則的な授業開講となる。(交渉ゼミは体育会系ゼミである。)具体的には履修者と協議のうえで決める。(このため、通常の後期の授業が始まってからは参加することはできないので注意すること。) なお、大会に参加できる人数に制限があり、また大会参加の準備作業は相当なものでありそれを遂行することが求められ、それが可能な態勢が主観面・客観面双方で備わっていることが求められることから、大会参加を目指すに際しては選抜を実施することがある。 なお、大会参加のための旅費・宿泊費については補助がある。
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準備学習(予習・復習)等の内容と分量
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◆ 他の参加者との共同作業への主体的・積極的な取り組み・貢献が求められる。 ◆ 紙媒体・インターネット上の情報の双方を含む幅広いリサーチが期待される。資料の一部に substantial な分量の英語資料を含む。 ◆ こうしたリサーチ・検討を踏まえた上で、仲裁準備書面、交渉戦略メモといった成果物を作成しなければならない。 はっきり言って負担は重い。tough な課題に自ら積極的に取り組んでチームに貢献することが期待されている。単位取得が目的ならば他にも選択肢はある。受け身のお客さんならば来ないでいただきたい。(そのかわり得るものは大きい、と歴代参加者は言う)。
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成績評価の基準と方法
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平常点と期末レポートによる。ここで言う平常点は、単なる授業への参加のみならず、準備の過程で折々に課される調査課題・メモ(準備書面)の作成・交渉戦略の原案の作成等の作業への参加及びその成果物を含む。レポートは、大会後の総括的な課題を予定している。 なお、参加人数が足りず、大会に参加することができない場合は、単位認定しない。
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有する実務経験と授業への活用
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他学部履修の条件
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テキスト・教科書
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講義指定図書
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参照ホームページ
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研究室のホームページ
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備考
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◆ 【参考文献】森下哲朗「第20回インターカレッジ・ネゴシエーション・コンペティション」法学教室498(2022年3月)号 ◆ 大会の様子を撮影したDVDがある。貸与希望者は担当教員まで連絡されたい。 ◆ 大会へは、交渉と仲裁を、日本語で行うチームまたは英語で行うチームの一員として、参加することになる。応募に際してはどちらで参加希望かを明記すること。 ◆ 英語チームのメンバーとして参加した場合、新渡戸カレッジの「英語による専門授業」の単位として認定する。(このことは新渡戸カレッジ生以外の参加を制限する趣旨ではない。) ◆ 大会参加経験者を中心として、前期から学生が自主的な勉強会を行っている他、前期にも関連した演習を開講している。参加を検討している学生はそちらにコンタクトをとることが強く推奨される。 ◆ 大会のレギュレーションの関係上、参加可能な人数に制限がある。希望者が多い場合、選抜を行うことがある。選抜の有無、行う場合の基準・方法についてはオリエンテーションの際に指示する。(掲示に注意すること。) ◆ 大学院生(法科大学院生を含む)で大会参加を希望する者は、事前に(=7月中旬までを目処に)担当教員まで相談すること。
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更新日時
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授業実施方式
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