キーワード
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数理、バイオサイエンス、ナノテクノロジー、自己組織化、光、細胞、生物、先端医療、知能、情報、バイオミメティス
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授業の目標
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授業ではナノメートルスケールで物質の構造を制御・操作できるナノテクノロジーを駆使した生体のイメージング技術、ドラッグデリバリー技術などの最先端の「バイオサイエンス」とともに数理でアプローチする新しい生物学を解説します。これらの研究の世界潮流に触れることで、科学・技術の最前線では何が行われているのか、またどのように科学・技術が社会を変えようとしているのかを理解することをめざします。 この授業では毎回、電子科学研究所の異なる教員がオムニバス形式で講義をします。電子科学研究所は北海道大学の附置研究所であり、そこで行われている研究を通じて、世界の最先端科学・技術について学びます。キーワードは「ナノテクノロジー」と「数理」と「バイオサイエンス」です。 「ナノテクノロジー」とは、ナノメートル(nm:1メートルの10億分の1)で定義できる大きさを持った物質を創製すること、及びそれらの物質を組み合わせて、様々な微細な装置を創製する技術のことを言います。この技術を用いることで新しい産業分野が拓かれると期待されています。例えば、電子産業では、記憶媒体の高密度化による高密度記録素子、カーボンナノチューブなどのナノ物質を利用した高輝度ディスプレイ、量子ドットを用いた高度情報処理デバイスなどが開発されています。医薬品産業では、ナノマシンを利用した特定部位薬品注入、ペースメーカーなどの埋め込み部品、拒絶反応のない人工臓器等があります。その他、製造技術産業、化学産業、宇宙産業、航空産業、環境産業などで性能を一新することができる材料やシステムの開発が期待されています。 「数理科学」とは、数学・数学の応用分野、数理統計学を含む数学及びその周辺の学術分野を表します。数理を使うことで、世の中の現象がどうして起きるかわかったり、次にどんなことが起きるかを予測することが可能になります。また、「バイオサイエンス」とは、生命現象を分子レベルで理解し、さらにその知識で生物をコントロールしようとする新しい学問です。「数理とバイオサイエンス」(科学)と「ナノテクノロジー」(技術)がタッグを組むことで、情報、環境、エネルギー、医療など幅広い分野における様々な課題を解決し、より快適でかつ健康な社会を実現できると期待されています。授業ではバイオサイエンスの研究最前線と高機能な素材の開発について、文系の学生にもわかるように解説します。講義のほかに研究室・実験施設の見学を予定しています。
春タームに開講する「ナノテクノロジーが拓く光・マテリアル革命」と合わせて受講することを勧めます。ナノテクノロジーに関する幅広い分野の科学・技術について学ぶことが出来ます。
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到達目標
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「数理科学」「バイオサイエンス」「ナノテクノロジー」の世界潮流に触れることで、科学・技術の最前線では何が行われているのか、またどのように科学・技術が社会を変えようとしているのかを理解することを目標とします。幅広い分野の最先端研究に触れることで教養を高め、今後の進路決定の参考にして欲しいと思います。
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授業計画
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・電子科学研究所の複数の教員が各1回ずつ、各専門の研究テーマについてわかりやすく講義します。 ・以下は1回ごとの各講義の内容です。これらの講義のすべてを受講してください。 ・電子科学研究所と創成科学研究棟の研究室や最新先端機器をそろえた実験施設の見学を行い、研究の世界に触れることができます。
【各講義のタイトル】(講義の順番、内容は変更する場合があります) 1.6月14日(金) 環境に応じた原生生物の行動能力(中垣 俊之) 2.6月21日(金) 研究室見学(居城 邦治) 3.6月28日(金) コヒーレントX 線が拓くバイオナノイメージング(西野 吉則) 4.7月 5日(金) 人工知能搭載型ラマン計測の新展開(小松﨑 民樹) 5.7月12日(金) 現象の数理モデリング(長山 雅晴) 6.7月19日(金) 生物に学ぶ材料開発 -バイオミメティクスのすゝめ-(居城 邦治) 7.7月26日(金) 単一細胞を操作するナノテクノロジー(雲林院 宏) 8.7月30日(火) 生体の化学情報を収集するテクノロジー(長島 一樹)※
※ 7月30日だけ火曜日の開講です。
講義は対面授業で行います。 授業資料はELMS/Moodleで配布します。レポート、小テストは基本的にはELMS/Moodle で提出します。 研究室・施設見学は実地で行う予定です。
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準備学習(予習・復習)等の内容と分量
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基礎的な学力があれば、予習は必要としません。レポートの課題によっては、講義で示された参考書等を調べる必要があります。
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成績評価の基準と方法
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受講状況、レポート、小テストの成績により、下記の点から総合的に評価します。1)科学・技術の最前線では何が行われているのかを理解しているかどうか、2)科学・技術がどのように社会を変えようとしているのかを理解しているかどうか、3)講義での質問応答や課題の提出などを通して、自ら積極的に学ぶ意識を深めたかどうか。評価は相対的評価をとっており、「A+」及び「A」=5~20%、「A-」及び「B+」=20~40%、「B」及び「B-」=30~50%、「C+」及び「C」=10~20%を目安とします。
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有する実務経験と授業への活用
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他学部履修の条件
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テキスト・教科書
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講義指定図書
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バイオとナノの融合〈1〉〈2〉新生命科学の基礎 / 高畑雅一ほか : 北海道大学図書刊行会, 2007, ISBN:4832981773 粘菌 その驚くべき知性 / 中垣俊之 : PHP研究所, 2010, ISBN:4569777864 初めてでもできる! 超解像イメージング〜STED、PALM、STORM、SIM、顕微鏡システムの選定から撮影のコツと撮像例まで / 岡田 康志 : 羊土社, 2016, ISBN:4758101957 タンパク質計算科学 ―基礎と創薬への応用― / 神谷成敏ほか : 共立出版, 2009, ISBN:4320056949 生命現象を理解する分子ツール―イメージングから生体機能解析まで / 浜地格ほか : 化学同人, 2010, ISBN:4759807527 トコトンやさしいバイオミメティクスの本 / 下村政嗣ほか : 日刊工業新聞社, 2016, ISBN:4526075272
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参照ホームページ
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研究室のホームページ
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https://www.es.hokudai.ac.jp/
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備考
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更新日時
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授業実施方式
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